好きを仕事につなげたひと

現代アーティスト・小松美羽さん流“自分の役割”の見つけ方

SPECIAL 2018.5.25

今や世界を舞台に活躍する現代アーティスト・小松美羽さん(33歳)。その作品からみなぎる生命力は、一度見たら忘れられない“何か”を、私たちの心の奥深くに残します。眼に見えない大切なものを信じ、描き続け、アーティストとして“好き”を貫き通す小松美羽さんの生き方がここに。

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舞台は日本から世界へ。現代アーティスト・小松美羽さんに大注目!

狛犬など神の使いとされる神獣をテーマにした、力強く極彩色豊かな画風で注目を集める現代アーティスト、小松美羽さん。2014年には出雲大社への絵画奉納、15年には世界的オークションハウス、クリスティーズでの作品の落札と大英博物館への作品収蔵、そして16年にはワールドトレードセンターで作品が常設展示されるなど、その活躍の場は日本から世界へと広がっています。

さらに2017年は個展での作品が完売し、3億円を超える年間売り上げを記録。アートアワード『Tian Gala 天辰』で『Young Artist of the Year 2017』を受賞するなど、その勢いはとどまるところを知りません。

GINZA SIXのパブリックビューイングで描いた作品『一対の風』

幼少期から大好きな絵を描き続け、20歳の頃に制作した銅版画を足掛かりとして、本格的に画家として生きていく道を選択。でも、作品を理解してくれる人はなかなか現れませんでした。

さまざまな人と接し、そこで得た言葉や心動かされる景色、現象に導かれるように、まっすぐに歩み続けてきた小松さん。絵を描くことで伝えたいこと、苦境にあってもくじけず“好き”を貫いてきた、そのパワフルな生き方について聞きました。

“神獣”が見えていた。小さい頃から目に見えない世界を意識

――絵を描きはじめたのは、いくつのときだったのですか?

芸術が好きな母の影響で、兄や妹と同じように、私も2歳ぐらいのときにはすでに絵を描いていました。一家で美術館に行くこともあり、そこで絵を描く仕事があることを知ったんです。私の絵も飾ってほしいと思い、美術館の感想ノートに「私は画家になる」と書いたことを覚えています。

――小松さんの作品では神獣など、普通の人の目には見えない、不思議なモチーフが描かれています。“目に見えない世界”を意識され始めたのはいつ頃ですか?

幼稚園の頃です。私の育った長野県の坂城町は、森があって川もある、自然豊かな田舎でした。姉妹で遊びに行った山で迷子になったりすると、決まって現れるオオカミのような動物がいて、家の近くの道まで導いてくれるんです。私たちは「山犬さま」と呼んでいましたが、当時は「彼らはいったい、何だろう?」と思っていました。

その後オオカミが絶滅していることを知り、さらに中学3年生のある冬の日に現れた「山犬さま」の足元の雪に足跡がないことに気づいて、「ああ、あれは実在するオオカミじゃなくて、不思議な生き物なのだな」と思ったんです。

――小松さんにとって、そうした不思議な生き物たちは、決して怖い存在ではなかったんですね。

全然! むしろユーモラスな感じで。森の中でそうした存在と仲良くなると、家に遊びに来たりもするんです。ある夜、部屋から物音がするので何かと思ったら、顔のすごく大きな小人が荷物を覗いていて、私と目が合った途端、「ヤバッ!」という顔をして一目散に走って逃げていったんですよ (笑)。どことなく人間に似ていて、幼い頃の私には、人間との区別がつかないくらいでした。

――へえ、そんなに親しみやすい存在だったんですね!

不思議といえば、小学生の頃に校庭にあったメタセコイアの木の下で昼寝をしていて、ある夢を見たんです。夢の中の私はもう大人で、絵を描いていて、知らない国の美術館のようなところで展覧会の準備をしているんです。そこには大きな体の男性もいて、どうやら私はその人と一緒に画家として活動しているようでした。

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HOLICS編集部

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