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雨宮ゆかさんが花と暮らす、2階建て73㎡の小さくて心地いい家

LIFESTYLE おとなスタイル編集部 2017.11.4

23坪の土地に建てた3LDK、73㎡の2階建。フラワーアーティスト雨宮ゆかさんの自宅は、有名な建築家中村好文さんの手による、小さくても豊かな暮らしが広がる、暖かみのある家です。お風呂はなんと五右衛門風呂! まるで山荘のような心地よい空間をお見せします。

雨宮ゆかさんは、東京・大田区で日常に根ざした生け花を教える「日々花」主宰。各地で講座、ワークショップ、展覧会を開催したり、『花ごよみ365日』(誠文堂新光社)という著書もあるフラワーアーティストです。雨宮さんの自宅は、川崎市の郊外、田園つづきの丘の上に立つ一軒家。写真家のご主人が「自然光のスタジオにもなる、五右衛門風呂のある家」を作りたいと話していたら、それを聞いた建築家の中村好文さんが「いいね、やろうよ!」と手がけてくれたそう。薪を焚ける場所に、借入額を最小限にするため、小さな家を建てました。床材の調達や建具のDIYなど、できることは自分たちでやって資金を節約。仲間の手も借り完成したのは、セルフビルド風の暖かみのある空間です。

1階は、リビングとダイニングキッチン、バスルームのみ

リビングの壁はあえて「余白」にしてすっきりと

記事トップの写真はダイニングキッチン。そしてキッチン側から見たリビングがこちら。アンティークの小椅子に、野の花をそっと生けて。壁の余白を生かしたほうが花は美しく見えるという、プロならではのこだわりです。花や、教室用の大荷物を抱えて移動することの多い雨宮さんは「ドアが嫌い」なので、玄関も部屋の建具もすべてが引き戸。天然素材の床や壁が湿度を逃がしてくれるので、除湿器も不要になったそう。

「ガラス扉のものが欲しくて」輪島で探し出した水屋簞笥がこちら。四季折々の光と緑が映り込み、奥行きを醸し出します。

水屋箪笥の上段右下1/4のスペースは、花のために確保しています。

コーヒー好きの夫が愛用するアンティークのミルとともに、小さなゆとりの空間をディスプレイ。

プロの技を拝見!暮らしの中の植物の飾り方

「世の中に出まわっている花器って、だいたいが大きすぎると思うんです」と雨宮さん。”花は、空間に対して小さめが格好いい”というのが、花人としての雨宮さんの持論。なので小さな花器に愛らしい季節の花を生けて家のあちこちに。花器は専用のものだけでなく、ときにはコップや食器も使用。切り花や野菜のストックはバケツやカゴに入れ、家を東西に貫く1階土間に置いています。

夢の五右衛門風呂、かまどで焼き芋も作れちゃう!

ご主人の夢だった五右衛門風呂は、日本に唯一残る製造業者が広島県にあることを突き止めて発注。制作費はおよそ60万円。なんと、かまどで焼き芋も作れるのだそう!

2階は仕事部屋とベッドルームの二間

低めで小さな家具&整理整頓で、狭さを払拭した仕事部屋。小柄な雨宮さんにぴったりの椅子は、中村好文さんが絵本作家・いわさきちひろの美術館のためにデザインした〈CHIHIRO 〉。着物をしまう簞笥は金沢の古道具店で。着付小物を入れたカゴを上に置いています。引っ越すにあたり、夫妻は家財道具を数ではなく占める体積で点検、厳選したそう。あとは徹底して「嫌いなものを置かない」ことで、小さな暮らしを実現しています。

小さな暮らしの工夫を5つ、見せてもらいます

毎日使うシンクまわりは 気持ちのいい道具を厳選

スポンジの代わりにガラ紡の布「びわこふきん」を愛用。使い終わったら洗濯でき、スッキリするそう。洗剤入れにしているのは、ドレッシングボトルです。

ティッシュを使わず、 手ぬぐい&布巾で代用します

花粉症の夫が多用するティッシュが「美しくない」ので、手ぬぐいに変更。布巾を活用することでキッチンペーパーも台所から消えました。

キッチン道具は モノトーンと木製に限定してしまう

鉄と木とアルミが主体の台所道具。「鍋だけはどうしても好きで」という雨宮さんは、数はキープするかわりに色数を絞って“スッキリ”を実現させました。

収納家具の代わりに、カゴを活用します

洗面スペースには収納家具を置かず、スペースに合ったカゴを活用して、タオルやトイレットペーパーなどをストック。通気の面でも◎だそう。

食器棚の中身は定期的に見直してみる

食器は入れっぱなしにせず、「ときどきすべて出して整理します」と雨宮さん。使わないものは教室で譲ったり、フリーマーケットに出します。

リビングから階上へ、土間から部屋の中へ、外へ。「おーい」と声をかければいつでも通じ合える、風通しのいい家に暮らしはじめて5年。雨宮さんは家の裏の傾斜地にささやかな畑を作り、野菜と花を育て、その収穫を暮らしの中に循環させるのが、今の愉しみだと言います。「この小さな家が、これまであまり考えることのなかった私たちの仕事や暮らし、人生に対する考え方を、自然と定まらせてくれているようです」と語る雨宮さん。家という形だけでなく、理想の人生を手に入れたようです。

おとなスタイル編集部

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