好きを仕事につなげたひと

「あったらいいな」を形に。三輪詩織さんの“躊躇しない”起業論

SPECIAL 2018.9.2

「自分に似合うカラー」を診断する、パーソナルカラーを用いたイメージコンサルティングで起業した三輪詩織さん。すべては「やってみなければわからない」。パートナーの反対も物ともせず、長男を産んですぐに起業するにいたった経緯から、軌道に乗るまでの苦難、そして今思い描いている今後の展望まで、パワフルに活動する三輪さんの姿に迫りました。

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今までにない方法で、より多くの人に価値を届けたい

パーソナルカラー診断や骨格診断を行い、その人の魅力を最も引き出すメイクやファッションをアドバイスするサロンを東京と名古屋で展開している、三輪詩織さん。2017年に起業してから、設立1年で来客総数は2000人を超えています。まだまだ世の中に浸透しきっていなかったパーソナルカラーでそれだけの集客ができたのは、オリジナルのPR戦略と、これまでにないテクノロジーを掛け合わせた新しいサービスを考えたからこそ。

2児の母でもありながら、起業家として活躍する三輪さんにお話を伺いました。

目の前で綺麗になっていくお客様を見て「この概念をもっと多くの人に伝えたい」って

――まず最初に、イメージコンサルタントを目指したきっかけから教えてください。

大学を卒業してから3年間、人材広告会社で法人の営業として勤めた後、IT会社の広報の仕事につきました。そのときに長男を妊娠して産休を取ったのですが、それまで割とアグレッシブに働いていたので、突然仕事がなくなったことになんとなく物寂しさを感じていて。何か勉強でもしようと考えていたときに、姉がこの仕事をやっていることを思い出して、姉の仕事現場を見に行ったんです。そのとき、これだ!とひらめきました。

――お姉さんがきっかけだったのですね。

はい。姉がよく私に「あなたはそういうカラーじゃなくて、こういうカラーの方が似合う」「メイクはこういったカラーを使ってみたら?」と言ってくることがあったのですが、正直パーソナルカラーについてよく知らなかった当初は、一種の占いやスピリチュアル感を感じていて、鬱陶しいなあ…自分の好みがあるんだからほっといてよ、と思っていたんです(笑)。

――実際の接客を見て、これは違う、と?

そうですね。パーソナルカラーを身につけることによって、人の印象がガラリと変わるところを目の当たりにして、これはすごいなと思いました。と同時に、こんなに素晴らしい概念なのに、なぜまだ世の中にあまり伝わっていないんだろう、これは伝え方を工夫すればもっと多くの人に知ってもらえるんじゃないか、と思い、産休と育休の時間を利用して勉強しはじめたのがきっかけでした。

――その後、お子さんが生まれて、一度は会社に戻られますよね?

はい。ただ、自分がお休みを頂いていた間に後輩たちがとても頑張ってくれていて、せっかく彼女たちが築き上げてきたところに自分が戻ることで、変に気を遣わせてバランスが崩れてしまうのではないかと迷いもありました。そんなときありがたいことに、関連会社の役員職をやってみないかというオファーを頂き、自分も新しいことにチャレンジしてみたかったので、異動での復帰を決めました。

――そちらではどのようなお仕事をされていたのですか?

簡単に言うと、メディアや動画広告などを使って、ものやサービスを広めるPRの仕事です。育児と両立させながら結果にコミットしないといけないというプレッシャーもあって、四苦八苦する日々でしたが、経験豊富な経営陣の方々と接する機会も多く、学びもたくさんありました。けれど、ふと自分の働き方を見つめ直したとき、もっと自分軸で仕事のバランスを決められるようになりたいと思ったんですね。また、もともと学生時代から30歳までに独立したいという思いもあったので、今がラストチャンスだなと考え起業に踏み切りました。

Spring、Autumn、Summer、Winterと、大きく4つの季節で分けられるパーソナルカラー。それぞれに似合うカラーが配置された分類表。

学生の頃から起業したいと考えていたので、独立はごく自然な流れでした

――会社に入るのが当たり前とされていた時代にすごいですね。学生の頃からとは、いくつくらいのときですか?

親が自営業だったこともあり、会社に勤めるというよりも自分で仕事をすることの方がある意味普通の環境で育ちました。起業を意識しだしたのは、高校生のとき。当時、海外で買ってきた雑貨などをオークションサイトで売ったりして、結構お金を稼いでいたんです(笑)。ハマるとのめり込むタイプなので、どうしたらもっと売れるのか、タイトルのつけ方や、写真撮影・画像の編集方法などを四六時中研究していました。その頃から、自分で将来何か仕事ができたらいいなと考えていたのですが、具体的に何がやりたいかはわからなくて。

そこで、まずは会社員として「仕事とは?」という基礎をしっかり学んで、自分に武器を身につけて、その間にやりたいことを見つけられたら起業しようと考えました。

――ずっと考えていた「起業」という道が、様々なタイミングが重なって自然と繋がったということですね。

そうですね。ただどちらかというと、イメージコンサルタントになりたい、というよりも、パーソナルカラーを世の中に広めたい、と考えたことが起業の大きなきっかけです。
広めるには、まずそれについて知ることが重要なので、パーソナルカラーを学んで、現状を理解して、新しいニーズを見つけて、どうしたらもっとたくさんの人に価値を届けられるのか考えよう。そんなスタートでした。


――実際にやってみて、その概念が世の中に伝わったなと感じましたか?

弊社は、「パーソナルカラー×メイク」の親和性の高さに注目して、似合う色(=パーソナルカラー)を使ったメイクをするとこんなに印象が変わる、ということを変身事例でわかりやすく打ち出してきました。また、当時未開拓だったインスタグラムに注力して集客を行ってきました。

おかげさまで、開業当初からサロンの予約開始とともに数百人規模のお客様から予約が殺到する盛況ぶりではあったのですが、当時は診断可能なスタッフさんの数も十分ではなかったので、泣く泣くお断りせざるを得ないケースも多く、お客様にご不便をおかけしてしまう状況が続きました。けれど、やはりニーズがあるものなのだという確信もありました。

――インスタグラムだけで!? 発信することで、集客ツールともなっているんですね。

インスタグラムは、「インスタ映え」とも言われる通り、綺麗な世界観を見せることが基本の使い方ですよね。でも、うちはある意味その真逆をいくことで、目に留めてもらうことを意識しました。

診断を受けたことがないお客様には、パーソナルカラーを使ったメイクの変身事例を、診断を受けたお客様に対しては、各パーソナルカラータイプに合うコスメの情報を届けることで、お客様にとって継続的に役立つ情報発信を心がけています。

――SNSの運用もご自分でされているんですか?

はい、SNSは自分の考えを発信したり、お客様と交流したりできる貴重な場所なので、基本は自分で担当しています。

――SNS以外で他にも注力していることはありますか?

テクノロジーと掛け合わせたサービスを手がけること、です。

「誰もやっていない」「めんどくさい」「大変そう」だけれど「ニーズがある」ことに、積極的に取り組むことが、業界の中で新参者の弊社が差別化できる重要ポイント。そこで考えたのが、テクノロジーとの融合でした。

その1つとして、昨年末に一部上場企業のグループ会社NewsTV社と協業で始めたパーソナルカラーに特化した会員制コスメメディア「COLOR ME」があります。COLOR MEでは、自分のパーソナルカラータイプを入力すると、それに合うコスメの色番を一覧でチェックできる機能が支持されており、会員数はすでに20,000名に到達する勢いです。

ここだけの話ですが、同業の大先輩に、このサービスを思いついたときにご意見を伺いに行ったんですね。
そしたら、「そのサービスは絶対ニーズがあると思う。でも、誰が営業をして、企画をして、コンテンツを作って、運営や宣伝をしていくのか考えたら、実現不可能だし難しいと思う。」と言われました。
けれど逆にこの言葉が、「こんな大先輩がニーズを確信しているなら間違いない! 自分がやるべきことはこれだ!」と、私を奮起させ、決心させてくれました。

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HOLICS編集部

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