ヘアメイク松田未来(まつだ・みらい)さんが、日々の暮らしの中で感じる“女磨きの美学”をテーマごとにお届け。女性の“美”に触れる機会の多い未来さんが日常的に取り入れているこだわりは、どれも“自分を大切にする”ことばかり。自身を慈しむ行為は、小さな自信を生み、女性を美しくする作用があるのです。第18回目のテーマは「自分を労(ねぎら)うことで美を磨く。バスタイムの過ごし方」です。「今よりもちょっぴり自分のことを好きになれるかも......」そんなワクワクが女磨きへの原動力になるはず♡
お風呂に入る前、
鏡で全身を見ながら自分に問う。
「今日はどんな気分だった?」
「今日は体の調子はどうだった?」
毎日を忙しく過ごしていたら、
今日の自分がどうだったかなんて、
振り返る間もなくベッドに入り、
朝を迎えることになる。
こんなにがんばって家事や仕事をこなしてくれている私の体と心。
自分自身に労いの気持ちを込めて、
聞いてみる。
湯船に入れる入浴剤やボディケアグッズ(*1)は、
タイプ別でいくつか常備しておくと、
選ぶときに、
その日の体調や気分を振り返ることができるから良い。
「今日はよく歩いたから、
筋肉疲労がほぐれる炭酸タイプの入浴剤を入れよう」
とか、
「今日はちょっと忙しすぎたから、
女らしく優しい気持ちで眠りたい。
だからローズのオイルでパックしよう!」
とか。
そうすることで、
ほっと気持ちが安らいで、
その日あったことを丸ごと消化できるような気がする。
「今日あった色んなことを水……ではないけれどお湯に流してしまおう」
そして、もう1つの質問を投げかける。
「いま私、どうなりたい?」
例えば、
「華奢なチョーカーをきれいにつけたいから、
首まわりの浮腫みをもう少しすっきりさせたいな」
と思ったら、
すっきりとした首もとに
素敵なチョーカーを巻いている自分を想像しながら、
湯船の中でオイルを手に取り、
デコルテ、首まわりのリンパを流すように
念入りにマッサージする。
「パサパサで傷んだ髪はもうイヤ。
サラサラで指通りの良い艶やかな髪質になりたい!」
と思ったら、
お気に入りのニットに
自慢のロングヘアをなびかせる自分を想像しながら、
ヘアオイルを髪になじませパックをしながら湯船に浸かる。
その方が、
何も考えずに湯船に浸かるより、
女が磨かれる気がする。
たった30分でも、
劇的な変化ではなくても、
意識をすることで、
人は美しく、
なりたい自分に近づくことができるのだ。
バスタイムは、
今日の私を労う時間であり、
明日の私を輝かせる大切な時間。
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