好きを仕事につなげたひと

一途に突進!バイヤー曽根英理菜さんが“服”に注ぐ熱意とは

SPECIAL HOLICS編集部 2018.12.16

セレクトショップ「BIOTOP」のバイヤーとして活躍する曽根英理菜さん。ショップスタッフとしてアパレル業界に足を踏み入れて十数年。プレス、バイヤーと職種を変え、“自分の幅”を広げてきた曽根さんが、“好き”を仕事につなげた理由とは? 

努力より夢中!「ワクワクをすることに夢中になっていたら、気づけばここにいた」

曽根英理菜(そね・えりな)さんがバイヤーを務める「BIOTOP(ビオトープ)」は、国内外から厳選されたハイエンドな洋服や雑貨などを扱う白金台のセレクトショップ。

もともと「EDIT.FOR LULU(エディットフォー ルル)」の目利きバイヤーとして経験を積んできた曽根さんが、「BIOTOP」のバイヤーへと転身したのは、今年の秋のこと。34歳という年齢での転職は、かなりの勇気が必要だったと同時に「心がすごくワクワクした」と言います。

そんな曽根さんが、これまで辿ってきた仕事遍歴から見えてきたのは、本当にやりたいことを見つけたら、手に入れるまで諦めない。“好き”に向ける一途な想いがありました。

“勢いのあるブランド”に身を置けたのは、貴重な経験でした

曽根さんらしいセンスが光るインスタグラムのフォロワー数は1万3900人超え。どことなくアンニュイでアーティスティックな世界観は必見です。

ーーバイヤーとしてアパレル業界でご活躍されていますが、おしゃれに目覚めたのはいつ?

中学生の頃ですね。オカダヤで買った生地を使って、家にあったミシンでよく服を作っていました。当時、「ご近所物語」という漫画がすごく流行っていて。服飾デザイン科の高校に通う主人公の女の子の真似をして、かぼちゃパンツを作ってみたり。

ーー懐かしい! おしゃれに興味のある中高生にとって、憧れの世界でしたよね。

そうですよね。高校生になると、髪を赤く染めて、「MILK(ミルク)」や「Candy Stripper(キャンディーストリッパー)」の服を着て原宿に遊びに行くのがすごく楽しくて。

ーーまさに「ご近所物語」の世界ですね。高校卒業後は?

中学生の頃から服飾系専門学校へ行くと決めていたので、バンタンデザイン研究所のヘアメイク学科へ進みました。ファッションはもちろん、ヘアメイクにも興味があったんです。当時よく読んでいたファッション誌「CUTiE(キューティー)」や「Zipper(ジッパー)」でも、ファッションはもちろん、メイク特集も必ずチェックしていました。

ーーヘアメイクになろうとは思わなかった?

私が専攻したのは、ヘアメイク学科の「ビューティーアドバイザー」コースだったので、卒業後は、「PAUL&JOE(ポール&ジョー)」のビューティーアドバイザーとして、百貨店に勤務することになったんです。

6年前くらいに買ったカルティエの時計。「革ベルト、手巻き、アンティークの風合いがお気に入り。ベルトは何度も変えていますが、黒と決めています」

ーーたくさんあるコスメブランドの中から「PAUL&JOE」を選んだ理由は?

ビューティーアドバイザーの制服は、どのブランドもコンサバティブなものが多かったんですね。そんな中、「PAUL&JOE」は、花柄のチュニックにデニムを合わせたり、毎年制服が変わったり。もともと洋服を展開しているブランドなので、限定コスメのパッケージに洋服と同じ柄が使われていたり、メイクとファッションがリンクしていたのがおもしろくて!

ーービューティーアドバイザーの仕事はどのくらいされたのでしょう?

3年くらいでしょうか。お客さまと触れ合う毎日は楽しかったのですが、「もう少し違う仕事をしてみたいな」という思いが出てきて。美容の仕事をしながらも、変わらずファッションは大好きで、服やアクセサリーを自分で作ってはいたんですよね。

例えば、一時期すごくパフスリーブにハマっていたときがあって、10着くらいブラウスやワンピースを作っていましたね。既製品を裏返して縫い方を真似てみたりして、縫っては解く、を何度も繰り返して......。

ーーその後、美容の仕事からファッション業界へ?

はい。今はもうなくなってしまいましたが、某アパレルブランドで働くことになりました。8年くらい前のことですが、当時爆発的に人気があったんですね。通販では1日100件以上売れ、店舗では、スタッフが着ている服も「買いたい」というお客さまがいらっしゃるくらいに。ちょうど「自分は将来どうなりたいのか?」と模索していた時期だったので、“今いちばん勢いのあるブランド”に身を置けたのは、貴重な経験だったと思います。

ずっと探り探り歩いてきたので、やっと本当に“好き”なものに辿りついた実感がありました

「La Bouche Rouge(ラ・ブーシュ・ルージュ)」のリップ。「パリのデパート『ボン・マルシェ』で買ったリップ。エルメスと同じファクトリーで生産しているというレザーを巻いた高級感あふれるケースには、イニシャルも入れてもらいました。口紅とケースは別売りなのもエコでいいですよね」

ーー前職の「EDIT.FOR LULU」との出会いは?

買い物で表参道を歩いているときに、「EDIT.FOR LULU」の店を見つけたんです。古着もあればメゾンブランドも取り扱っていて、オリジナルのクオリティも高い。店の内装からスタッフまで、“好き”な要素がつまっていたんです。それからというもの、かなりの頻度で通いつめているうちに、「ココで働きたい!」という思いが強くなってきたんです。

早速スタッフを募集していないか調べてみたところ、残念ながらしてなかったんですね。なので、募集をしている同じ会社の別ブランドに履歴書を送ったんです。「同じ会社に入れたら、いずれ部署異動で『EDIT.FOR LULU』に行けるんじゃないか」と思って。

無事に書類審査を通過し、面接があったのですが、全身「EDIT.FOR LULU」の服を着て行ったんですよね。違うブランドなのに(笑)。そしたら案の定「ほかに好きなブランドある(よね)?」と聞かれ、「実は『EDIT.FOR LULU』が好きだけど、募集をしていなかったので」と、そのまま正直に答えたら、「ちょうど『EDIT.FOR LULU』青山店をリニューアルさせるから、募集をかけようと思っていたところだった」ということで、運よく「EDIT.FOR LULU青山店」で働けることになったんです。

ーーすごい。まさに運命的な巡り合わせですね。

本当に。今までずっと探り探り歩いてきたので、やっと本当に“好き”なものに辿りついたという実感がありました。

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