ヘアメイク松田未来の「女を磨く美学」

女って楽しい♡vol.32 すべてを否定せず、受け入れることの大切さ

SPECIAL HOLICS編集部 2019.3.2

ヘアメイク松田未来(まつだ・みらい)さんが、日々の暮らしの中で感じる“女磨きの美学”をテーマごとにお届け。女性の“美”に触れる機会の多い未来さんが日常的に取り入れているこだわりは、どれも“自分を大切にする”ことばかり。自身を慈しむ行為は、小さな自信を生み、女性を美しくする作用があるのです。今回のテーマは「すべてを否定せず、受け入れることの大切さ」です。「今よりもちょっぴり自分のことを好きになれるかも......」そんなワクワクが女磨きへの原動力になるはず♡

vol.32 「すべてを否定せず、受け入れることの大切さ」

私は普段、なるべく“相手の顔を立てる”ような返しをするように努めている。

わざとらしく、持ち上げられるのは居心地が悪いけれど、それが自然にできたなら、和やかで温かい空気が流れるから。

そこにいる誰もが傷つかず、後味の悪い気分にならないよう、心地よい時間になればと、いつも思っている。

相手がきちんと考えてとる行動や、選ぶ言葉には、こちらも尊敬の気持ちをもって受け止めたい。

相手の思いのたけを受け止める。

誠実さも不器用さもすべて。

メイクだって同じこと。

以前、ある女性ファッション誌で、ヘアメイクアーティストが読者の悩みに質疑応答する企画に呼んでいただいたことがある。そのときの質問のひとつに、「残念だと思うメイクは?」というようなものがあった。

私の答えは、「ずっと同じメイクでいること」だった。

「残念」と言うより、「もったいない」に近いのだが、例えば、新しいカラーのアイシャドウに挑戦したり、いつもと眉の描き方を変えてみたり、今まで塗ったことのない赤い口紅をつけてみたり。失敗を恐れたり、他人の目を気にして何もしないより、たとえそれが似合わなかったとしても、トライする行動がかっこいい、そう思うから。

その人から生まれたかけげえのないアイデアや言葉を、態度を、「ナンセンスだ」なんて誰が言えるだろう。

容易に物事や他者を否定していると、いざ自分が新しいことを始めたいとき、挑戦したいときに、怖くなり勇気ある一歩を踏み出せないかもしれない。自分もまた「誰かに否定されるかもしれない」と。

けれど、普段から「まずはいったん受け入れて理解しよう」という姿勢で生きていると、もし自分が人生の岐路に立ったとき、心に素直に進める気がするのだ。

長い時間をかけて、寄り添い、心に触れ、励まし、すべてを受け入れる。そうやって向き合っていると、相手にどんな言葉を投げかけると、その人の明日が明るくなるか見えてくる。

残念ながら、そんな“勘”は持ちあわせてはいなのだが、友人たちからは、占い師のようだと言われこともある(笑)。

良い方向へ歩き出せたり、気持ちが軽くなったり。少しだけ自分を好きになれたり、自信持って行動できるよう導く自信がある。

これは、他者に向き合うときの自分なりの習慣から生まれた、最大の長所かもしれない。

抱きしめる気持ちで、人と接したい。

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