好きを仕事につなげたひと

信念で掴んだPRという天職。ヒラオインク平尾香世子さんの仕事愛

SPECIAL 2018.1.31

プレス時代に訪れた海外で知った「アタッシェドゥプレス」という仕事。日本ではまだなじみのなかったその仕事を、「やるなら今しかない!」と持ち込んだヒラオインク代表の平尾香世子さん。今回は、「関わるすべての人がハッピーじゃないと意味がない」と語る平尾さんのお仕事論をお届けします。

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ファッションで得るワクワクやときめきは人の心を豊かにする!

プレスとは、ブランドの顔としてコンセプトや世界観を通じ商品をPR=伝える「広報」のこと。

では、アタッシェドゥプレスって?

「一つのブランドに従事するのではなく、PRの専門家として、アパレル、コスメから電器メーカーまで、さまざまなブランドの価値を向上させるための施策を練る、戦略を考えて実践するスペシャリスト集団」と話すのは、長きにわたりアパレル業界に身を置き、アタッシェドゥプレスとして第一線で活躍する平尾香世子さん。

「ファッションは人の心を豊かにする」という平尾さんが、好きを仕事につなげた理由は、「いい!」「コレはいける!」と思ったことを迷わず突き進む、自分を信じる力と驚異の行動力にありました。

自分らしさを表現するには好きな服を着ることが大前提

「パールの上品で柔和な雰囲気が好き。手前の輪っかのピアスがエナソルーナ。ぶら下がりのほうはアリータ。リングはTASAKIです」

ーー平尾さんがアパレル業界を目指したきっかけからお聞かせいただけますか?

実は、大学時代に就職活動をしながらも、まだ自分が何になりたいのか定まっていなかったんですよね。なので、銀行や証券からアパレルまで、業種を絞らず受けていました。

でも、そんな中で一つ気づいたことがあったんです。それは、「スーツを着て仕事はできない、したくない」ということ。もともとおしゃれが好きだったこともあり、自分らしさを表現するには好きな服を着ることが大前提だと気付き、「好きな服を着て働けるところを探そう」そう思ったんです。

ーー就職活動をしながら、目指したい方向性が見えたんですね。

そうなんです。それで、ファッションの仕事がしたいと周りに話していたら、「ez」というバイリンガルマガジンが創刊するので編集アシスタントを探していると友人が紹介してくれて、アルバイトを始めました。

ーーファッション誌の編集者になりたいと? もしくはスタイリストに?

編集者やスタイリストの仕事を間近で見ることができたのはとても良い経験になりましたが、なりたいとは思わなかったんです。ただ漠然とですが、「美しいもの(ファッション)に囲まれていたい!」という思いは胸の内にありました。

「『デルヴォー』のブリヨンというデザインのバッグを愛用しています。時代に左右されない永遠のスタイルは、使い込むごとに味の出る経年変化が楽しみなバッグです」

ーー確かに、残念ながら編集部内に美しいものはないですね(笑)。

その頃、ラフォーレ原宿に「アッシュ・ペー・フランス」をはじめとした同グループが運営するセレクトショップが5軒ほどあり、そのどれもがモデルや芸能、感度の高いファッション好きが通うお店だったんです。

どの店にもキャラクターの強い個性的な店員さんがいて、楽しくて、この会社いいなと思い始めたころ、友人が雑誌に「アッシュ・ペー・フランス」の村松社長のインタビュー記事が出ているのを見せてくれました。

そこに書かれていた「それぞれの社員が得意とすることをし、できないところはチーム全体で補えばいい。すべてが完璧な人間なんていないから」という言葉に、直感的に、「この会社で働いたらなんだか楽しそう!」と、ワクワクしたんです。 社長の理念は大事だと感じていたので、迷いはなかったです。

ラッキーなことに、「アッシュ・ペー・フランス」で働いている友人がいたので、「中途採用で働かせてもらえないか社長に聞いてほしい」とお願いをし、運良く面接してもらえることに!

ーー募集も何もしていなかったのに?

はい。新卒の時期でもありませんでしたし、いきなり直談判みたいな。あとで“押しかけ女房”と言われましたけどね(笑)。社長はきっと「仕方ないから会ってやろう」くらいの気持ちだったと思いますが。

「気分転換になる香りものは、仕事をするうえで手放せないアイテムのひとつです。左はディップティックのもの。ポーチの中で邪魔にならないスリムな形も気に入ってます。右はサリービューティズムのもの」

ーー面接ではどんな思いを伝えたのでしょう?

「私だったらこういうお店を作ります」といって、手書きの資料を作っていき、勝手にプレゼンをしました。「ここをもっとこうすれば、こんなに良くなると思います」なんてことを2、3時間は話したような気がします。

ーー面接で社長にいきなりプレゼン! きっと熱意は存分に伝わったのではないでしょうか。

社長が「今の会社(編集部でのアルバイト)を辞めたらまた連絡ください」と言ってくださったので、私はてっきり合格だと思い込んで、それからほどなくして編集部のアルバイトを辞めて、連絡したんです。「辞めました。いつでも入社できます」って。(笑) 

ーーものすごい行動力ですね。

はい。そしたら「「あれ? 断ったつもりだったのに、辞めちゃったの? しょうがないなぁ......会社に怒られるなぁ......」なんて言いながら、雇ってくれたんです。24歳のときでした。

生きていくうえで必需品ではないけど、人の心を豊かにできる

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