スペシャルインタビュー

黒木華さんの「自分にないものに憧れてしまう」偏愛ヒストリー

SPECIAL HOLICS編集部 2017.8.21

舞台、映画、ドラマの名だたる作品で活躍し、どんな役も変幻自在に演じ、観た人の記憶に残り続ける女優・黒木華さん。プライベートでは、読書からお笑いまで、気になるものがあったらジャンルを問わず飛び込んでいく、熱くて行動的な一面も! HOLICSだけに話してくれた偏愛ヒストリーをお届けします。

――黒木さんは、大阪出身なんですよね。

黒木 はい、大阪に昔からの友達がたくさんいて、帰るとよく会っています。私は小さな子どもが大好き。ママになっている友達もいて、子どもを連れてきてくれるんですが、3歳くらいの子とか、本当にかわいい。一緒に遊んでいますよ。あとは、根が関西人だから、お笑いも大好き。「アメトーーク!」なんかもよく見ています。

――そうなんですか!

黒木 お笑いはかなり好きです。一番好きなのはバナナマンさん。私が大学生のときに、友達が「これ面白いよ」と貸してくれたのが、『bananaman live 疾風の乱痴気』というコントのDVDだったんです。それを見て大好きになって、ラジオ番組や過去の2人のトーク番組「バナナファイヤー」を見たりしてさらに好きになりました。あとは、バナナマンさんが海外に行って、“日村さんを世界のエンターテイナーにする”っていう企画(インターネット番組「バナナTV」)もおもしろかったです。

DVD『bananaman live 疾風の乱痴気』

――直接お会いになったことはありますか?

黒木 あります。番組に出させていただいたり、ライブにも行かせていただいたりしています。バナナマンさんが私の中ではお笑いの中でトップというのはずっと変わらないと思いますが、他におもしろい方を見つけると追いかけています。高校生時代は、ラーメンズさんがすごく好きで。ライブが大人気でチケットの取り方すらもわからなくてDVDを見たりしていました。お笑いは、コントも漫才も大好きです。お笑いって、元気がないときに見ると、いつのまにか元気になれるところもいいですよね。

黒木さんが好きな「ラーメンズ」のDVD

――ヘコんでいるときに見たりするんですか?

黒木 そうですね。ヘコんでいるときはなるべくそのことを考えないように、誰かとごはんを食べにいったり、バナナマンさんのDVDを見たり、テンションが上がるようなことをしています。自分がヘコんだままにならないように、気持ちのアップダウンがないようにと意識しているんです。お笑いはそんなときにもぴったり。まあ、元気があるときにもお笑いはいつも見ているんですけど(笑)。

舞台はチラシを見ながら「おもしろそうなもの」を探します

――休日はどんなふうにして過ごしていますか?

黒木 今でも時間があれば舞台を観にいってますね。高校時代に演劇部で、そのころから舞台をよく観にいっていたんです。初めて観たのは、松たか子さん主演で野田秀樹さん演出の『贋作・罪と罰』です。演劇部の先生が「観に行こう」とみんなを誘ってくださって。大阪に住んでいましたが、新幹線で東京まで日帰りで舞台を観にいったこともあります。今は共演した方や友達が出ていたりすると観にいくこともありますし、あとは舞台にいくとチラシをたくさんいただくので、その中から探したりもします。

NODA・MAP第11回公演「贋作・罪と罰」

――チラシからも探すんですね!

黒木 はい、ふつうに探していますよ(笑)。チラシをぱらぱら見ながら、「おもしろそうなのがないかな~」って。そして劇場でも普通にお客さんとして、純粋にその作品に没頭しています。

――8月27日(日)から、ロシアの劇作家・チェーホフ原作、ケラリーノ・サンドロヴィッチ演出、シス・カンパニー公演の舞台『ワーニャ伯父さん』に出演されます。

黒木 はい、現在は稽古中なのですが、人間の細かい心の機微が見られる舞台だと思います。最初に本を読んだときは、暗くて、鬱々としていて、不平不満ばっかり言っているイメージだったのですが、ケラさんの演出で悲しさがおもしろさになったりと、コミカルな場面もたくさんあります。ケラさんはミュージシャンでもいらっしゃるので、伏見蛍さんがギターの生演奏をされたりと、私が今まで出させていただいた舞台とは大きく違った印象です。「“チェーホフ”って、なんか難しそうだな」と苦手意識を持っている方でも、おもしろく観ていただける舞台だと思います。

――教授と先妻との娘“ソーニャ”という役を演じられます。

黒木 出てくる人の中では、一番しっかりしていて、ときに他の人たちよりも大人に見えるかもしれません。一方で恋などをしたことがないタイプで、そういうことに関しては子どもっぽくなったり。すごくわかりやすいので、感情移入しやすいキャラクターなのではと思います。

――出演される側、そして観る側からも舞台を愛する黒木さんにとって、舞台の魅力とはズバリ何でしょうか。

黒木 劇場で“生で”見られるということが、すごく大きいと思います。最近はライブビューイングもありますが、舞台はのちにDVDになることがあまりないので、その場で、そのときにいた人にしかできない経験になると思います。舞台も映画もそうですが、自分で観たいものを選んで、お金を払って観にいくことに意味があるのかもしれません。舞台や映画はなくても生きていけるものだから、自分でも、心の余裕がないと観にいかないと思います。そこを一歩踏み出して観にいくことで、人生が変わることがあるかもしれない。その日、その場、その瞬間にしか出あえないものとして大切にしていきたいです。

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