スペシャルインタビュー

蒼井優さんの「好きになったらとことん」偏愛趣味ヒストリー

SPECIAL HOLICS編集部 2017.6.28

“なにかを偏愛する人の話は面白い”。そんなHOLICSのコンセプトを体現する蒼井優さんが登場! 宝塚から骨董、純文学、そしてアイドルから刺繍まで、一度ハマったらその趣味を深く掘り下げずにはいられない偏愛体質・蒼井優さんの、華麗なる趣味の歴史とは? そして、“1日36時間女子“ってどういうこと? “好き”の熱量がぎっしり詰まったスペシャルインタビューをお届けします。

——蒼井さんの周囲にはそんな偏愛者な方々が多いのでしょうか?

蒼井 はい。偏愛で結ばれ、人間関係が広がることもあります。数年前から骨董の器にハマってしまったのは、当時、舞台『その妹』で共演した市川猿之助さんの影響が大きいですし。今、『アンジュルム』っていうハロプロのアイドルグループに夢中なんですけど(笑)。それは、友人のアッコちゃん……女優の菊池亜希子さんがディープなハロプロファンで、教えてもらったのがきっかけでしたし。

本気で好きになると、どこまでもその趣味を突き詰める性分

——そんな蒼井さんは、どんな趣味の歴史を重ねてこられたんでしょうか。

蒼井 いちばん最初に、「コレはハマったな」と自覚したのが宝塚です。高校3年生の時から数年間は、かなり劇場にも通いつめていました。

——宝塚にハマったきっかけは何でしょう?

蒼井 朝海ひかるさんです!  当時、雪組のトップでいらしたんですけど、母がまず朝海さんのファンで、ファンクラブに入っているほどだったんですね。初めて朝海さんの舞台を観劇したときに、「なんて美しい方がいるのだろう!」と。朝海さんと娘役の舞風りらさんとのコンビネーションもまるで夢みたいに完璧だったんです。その後、母に“朝海さんを囲むお茶会”というファンクラブイベントにも連れて行ってもらって、実物の端麗さや人柄の素晴らしさにもまた胸がときめきました。当時は、雪組の公演だったら、同じ演目を何度でも観たいほど好きだったし。その後、雑誌の対談でもお目にかかりましたが、今も変わらず、観るたびにときめきで胸がいっぱいになります。

——すごい愛ですね!

蒼井 はい。ある年の大晦日なんて、新年明けてすぐに雪組のDVDを再生したくらいですよ。新年の最初の自分の視界を朝海さんで埋め尽くしたくて(笑)。

——想像以上の偏愛ぶりで驚いています(笑)。

蒼井 本気で好きになると、どこまでも突き詰める性分ですね。その次は、かき氷にハマったんですけど、全国津々浦々、海外までも美味しいかき氷を求めて歩きました。あげくに、家でも美味しいかき氷が食べたくて、お店用のかき氷器を購入もして。老舗のかき氷店に置いてあるような、機械に油をさして使う巨大な機械です。

——食べるだけでなく、作るほうにまで興味がわいたと。

蒼井 はい。かき氷の次にチーズケーキにハマったときも、最初は、お店を探すことに夢中になっていたけど。そのうち、買いにいくより、自分で作ったほうが早いかもと思い始めて。それから、何十個チーズケーキを作っただろう?(笑)完璧に自分好みのチーズケーキレシピを完成させたくて、時間があるときは1日に2ホールくらい試作しました。どのチーズを何百グラム使って、焼き時間は何分なのか、オーブンの上の段で焼くか下の段で焼くのか……とか、毎回、全部メモして。

——趣味の枠を超えて、もはや研究ですね。

蒼井 完全にただの研究です(笑)。チーズケーキに関しては連載できるくらいのデータと想いがあります。

——その研究はどれくらい続いたんですか?

蒼井 半年間くらいですかね。

——そのゴールはどこにあったんですか? 

蒼井 自分なりにベストだと思うレシピができたら一応のゴールです。でもゴールしても、飽きるわけじゃないんですよ。ずっと好きは好き。他の趣味もそうですけど、1度、ハマったことに関しては、自分の中で知識や経験のベースができるまでは集中して、研究し終わったらマイペースで楽しむようになる。そのうち、新しい偏愛の対象が増えるので、今度は、そっちを集中して研究し始める(笑)。

好きなものを豊かな言葉で語れる人は魅力的

——いつも何かを偏愛していて、対象は、年々、増えていくんですね。

蒼井 そうです。このサイクルで生きていて思うのは、偏愛と呼べるほど、何かをディープに好きになって突き詰めて自分の中にベースを作っておくことは楽しいし、すごくオススメだということです。

——と言うと?

蒼井 まず、何かを偏愛していると、その後の人生、それに関わりのある人に出会ったときに、延々、楽しく喋れるという利点があるんです。しかも、同じものにハマっている人は、同志的な意識を持つからか、何かと優しくしてくださる(笑)。これが広く浅くちょっと好きなものだと、本気では語り合えないし、心の交流も生まれづらいですよね。

——偏愛は人間関係を豊かにするんですね。

蒼井 経験上、そう実感しています。もちろん、それは偏愛の目的ではなくて、副産物ですけど(笑)。高校生のとき、朝海ひかるさんのお茶会で同じテーブルになった宝塚ファンの方々は、いまだに連絡を取りあっている友人ですし。会うたびに朝海さんや宝塚の話ばっかりしていますけど、ものすごく楽しい。趣味で結ばれた偏愛友達といると、平和なんです。「ここが大好き!」「素敵!」とかポジティヴな話ばかりしているから、常にいい空気が流れているし、相手のいいい面ばかりが見えます。好きなものを豊かな言葉で語れる人は魅力的ですもん。

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