好きを仕事につなげたひと

人の影を愛す。美女採集家・清川あさみさんの近道しない仕事論

SPECIAL 2018.4.26

女性の光と影を引き出し、彼女たちのポートレート写真に刺繍を施す『美女採集』という作品シリーズ。アーティスト・清川あさみさんは、15年以上にわたって多くの女性たちを“採集”してきました。表参道ヒルズでその集大成の個展「清川あさみ個展『ADASTRIA 美女採集 by ASAMI KIYOKAWA」が行われている現在(5月6日まで)の“清川あさみ”ができるまで、そして仕事で大切にしていることについて聞きました。

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写真に刺繍を施す手法を用いた作品制作で、国内外から高い評価と熱い視線を集めるアーティスト、清川あさみさん。とくに代表作『美女採集』では、新作を発表するたびに熱烈なファンを増やしています。

最新美女採集作品集『清川あさみ 採集』(¥3456 パイ インターナショナル)が個展会場にて先行発売される。

これまでの〈美女採集〉約80点を集めた作品集。『〈美女採集〉シリーズの標本箱、図鑑 』をテーマに、各作品のコンセプトをより詳しく紹介し、対談やファッション・美術評論家の批評等も交え、 作品の集大成として詳しく一挙に見られる一冊。

19歳から人気モデルとして活躍し、21歳で初個展を開催してからは、破竹の勢いで活動を続けてきましたが、実は彼女には、意外な少女時代があったのだそう。

さまざまな経験と人との出会いを経て、現在のステージに到達した清川さん。大好きなことを見つけ、それを仕事につなげる方法、そして女性に対する優しいまなざしについて、余すところなくお聞きしました。

子どもの頃から、いつも俯瞰するもう1人の自分がいる

——清川さんは、兵庫県の淡路島で生まれ育ったそうですが、小さい頃から絵を描くことや表現することが好きだったのですか?

母が保育士だったこともあって、お絵描き道具が身近にあったので、それを借りてよく絵を描いていました。でも、人のために初めて描いたのは、たぶん4歳で交通事故に遭ったとき。両親が道路を挟んで向かい側にいて、渡ろうとした瞬間、大きいトラックが近づいてきてはねられちゃったんです。そのとき骨折して、入院しました。

でも、実は私、入院生活をけっこう楽しんでいたみたいで(笑)。親元を離れたことも新鮮だったし、同じ病室に入院していたおじいちゃんやおばあちゃんの絵を描いてあげて、母いわく人気者になっていたらしいんです。

——きっと、喜んでもらえてうれしかったのでしょうね。

はい、とても。それまで、いろいろと表現はしたかったけれど、うまくできない子どもだったんですよね。絵にしても、単純にスケッチブックにひとりで描くのが好きで、別に誰かに見せたいということではなくて。「なんでここに生まれてきたんだろう」とか、けっこう難しいことばかり考えているような子どもだったかもしれません。

母はとても厳しい人で、三姉妹の長女である私には、小さな頃から息苦しくなるほどの情熱を傾けて育ててくれていました。

——心配だったんでしょうね。

母は私と性格が真逆なんですよ。すごく真面目だし。怒りや喜びなどの感情も、表にすごく出します。逆に、私はよっぽどのことがないと感情が表に出ないんです。母とは、いろいろと衝突することもありました。でも30代になり、私自身子どもを持って、ようやく母にも優しくなれたと思います。今は母も私の仕事を応援してくれていますし。

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HOLICS編集部

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