教えてアドラー♡恋のお悩み “いい男・ダメな男”を見分ける勇気

LOVE 2018.8.9

大ベストセラーとなった『嫌われる勇気』の著者・岸見一郎先生が、アドラー心理学をもとに恋愛論を綴った著書『愛とためらいの哲学』をもとに、恋のお悩みに回答するシリーズ。今回のお悩みは「いい男とダメ男の見分け方」について。誰もが知りたい、その見分け方のポイントがここに!

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Q.ダメ男とばかり付き合ってしまう……

付き合う男性は皆、付き合う前と後とで態度が大きく変わります。慣れてくると遅刻やドタキャンは当たり前、食事も私が払うようになります。今の彼は一流企業に勤めているものの、「ここのほうが会社に近いから」と私の部屋に転がり込んできたうえ、光熱費も食費もまったく払ってくれません。そのことに触れると「じゃあ別れよう」と出ていくのですが、すぐ戻ってきて元通りに。結婚願望が強いので、もっといい人がいたらすぐにでも乗り替えたいのですが、自分の見る目に自信がありません。ダメな男の見極め方を教えてください!(27歳・メーカー)

アドラーの言葉:「適当な言い訳もなく、デートに遅れる恋人を信じてはいけない」

出典: gettyimages

まさにこのお悩みに答えたようなアドラーの言葉が、上記のもの。岸見先生によると、「人間関係においては、遅刻をすることがすでにイエローカード」。というのも、相手にとってあなたの優先順位が低いということだからです。

「遅刻をするということは相手を重視していない証です。しかも、聞けば他愛もない理由で遅れてくる。そうすると、『自分は大切にされてないな』と思いますよね。その時点で、もうその二人の関係はうまくいかないでしょう。ではそんな男をどうやって見極めればいいのか? フロムという心理学者は『花に水をやるのを怠るような人は花を愛していない』と言っています。一事が万事ではないと思いますが、家の花の世話を怠る人が、身近な人を愛せるとは思わない。だけど自信がない女性ほど、相手がそういう態度をとっていたとしてもつい許してしまいます。すると相手は『それで許されるのなら』と、どんどんエスカレートしてしまいます」(哲学者 岸見一郎先生)

出典: gettyimages

自信がない人というのは、わかりやすくオドオドしていたり、「自分はダメだ」と思っているような人だけではありません。実は見た目に執着する女性もそうなのだと、岸見先生は指摘します。

「自信がない人というのは、自分ではなく自分に属するものを大事にするのです。たとえば洋服や化粧もそう。そしてそういう女性は、結婚も相手の属性、つまり外見だったり、社会的地位だったり、給料だったり……で決めようとしがちです。でも人は、いつまでも若くはいられません。いずれ年老いて容姿は衰えていくし、地位も失うかもしれない。若いうちは、そんなことはなかなか考えられないかもしれませんが」(哲学者 岸見一郎先生)

30歳前後となるHOLICS世代は、その「いつまでも若くはない」という事実に気づき始める世代でもあります。ただそれだけに、逆に見た目への執着がエスカレートする人もいるのだそう。

出典: gettyimages

「たしかに人間の容姿は衰えていくものです。でも“美”というのは、量的なものではなくて質的なもの。また一般的なものではなく個別的なものです。それがわかっている人は、自分が年老いていくこともそんなに恐れはしません。それに対して、人の容姿を見て『あんなふうになれたらいいな』とうらやましがる人は恐れが強い。美を量や一般性で見ているからです。本当の美はそういうものではありません」(哲学者 岸見一郎先生)

そこで、美の質や個別性という観点から岸見先生が「美しい」と思う女性は誰か伺ってみました。

「瀬戸内寂聴さんは、今年96歳になりますが、美しい。正直に生きていらっしゃるし、心が若くてキラキラしているからです。そう言われて、おそらく誰もが納得すると思うのですが、だからといって寂聴さんに嫉妬心を覚えたりはしないですよね? どんなに美しい女性でも、それが量的だったり一般的な美しさではないなら、誰も嫉妬したりはしません。同じ服を着ても同じ化粧品を使ってもその人にかなわないから、その人に嫉妬する必要性がないのです。ということは、自分の美についてもそうあるべきだと気づけばいいだけ。『私は私の美しさを作る』と。私は私として美しいのであって他者と比べる必要はない。そうわかったとき、私たちは他者を追い求めることをしなくなるのです」(哲学者 岸見一郎先生)

A. 「私は私の美しさを作る」。そう気づけばいいだけ

日本は就職活動でも、皆が同じ服を着て、同じような志望動機を語りがち。どこか、「皆と同じでなくてはいけない」「個性的であってはいけない」と思ってしまうところがある、と岸見先生は言います。でも皆と同じ美を追求していては、年齢を重ねるにつれてどんどん自分への自信を失っていく一方。それは結果的に、不幸な結婚をすることになってしまいかねません。これを機会に一度、“私の美しさ”とは何か、じっくり考えてみてはいかがでしょうか。

岸見一郎 哲学者

1956年生まれ。京都府出身。日本アドラー心理学会認定カウンセラー顧問。京都大学大学院博士課程満期退学。専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学の研究を始める。2013年に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)を刊行すると一躍話題に。続編『幸せになる勇気』とあわせた“勇気”シリーズは、現在200万部を超えるベストセラーとなっている。他に、初の恋愛論を綴った『愛とためらいの哲学』(PHP新書)など。

『愛とためらいの哲学』929円 PHP新書 
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HOLICS編集部

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