教えてアドラー♡恋のお悩み “結婚に踏み切れない”を変える勇気

LOVE 2018.9.2

大ベストセラーとなった『嫌われる勇気』の著者・岸見一郎先生が、アドラー心理学をもとに恋愛論を綴った著書『愛とためらいの哲学』をもとに、恋のお悩みに回答するシリーズ。今回は、「結婚に踏み切れない」悩みについて。誰もが心がけ次第ですぐ実践できる、そのポイントがここに!

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Q.今の彼と結婚に踏み切れなくて……。

出典: gettyimages

4年付き合っている彼は私と結婚したがっていますが、私が決めきれずに濁している状態です。彼はイケメンだし一緒にいて落ち着くのですが、収入もイマイチだし頼りないところがあります。他の人を探してはみるのですが、やっぱり彼といるほうが落ち着くなあ……と。でもこんなに迷いながら結婚したら、何かあるたびに「やっぱり止めておけばよかった」と思いそうです。とはいえ私ももう32歳。これから新しい人と出会って結婚までこぎつけられる自信がありません。やはり彼と結婚すべきなのでしょうか? (32歳・事務)

アドラーの言葉:「愛を確固たるものにする唯一の方法は、パートナーの人生を豊かにし、安楽にするということを学ぶことである」

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結婚は一生を左右するものだけに、「何を決め手にするべき?」と悩む女性は多いよう。そこで岸見先生が挙げてくれたアドラーの言葉が、「愛を確固たるものにする唯一の方法は、パートナーの人生を豊かにし、安楽にするということを学ぶことである」。この言葉の真意は、「愛されることではなく愛することが大事」ということなのでしょうか?

「その通りです。でも多くの人は、恋愛を愛されることだと思っています。それどころか、いかに愛されるかということばかり考えている、といっても過言ではないでしょう。そういう人のことをアドラーは“甘やかされた子ども”と言っています。甘やかされた子どもが、自分の望むものを銀のお盆に乗せて差し出されるような状況にいる、と。その感覚のまま恋愛すると、『この人は私のために一体何をしてくれるのか?』ということばかり考えてしまいますし、そんなふうに考えていれば、きっとどこかでその恋愛は行き詰まります。そうならないためには、『私はこの人のために何ができるだろうか?』と考えなければなりません。自分にではなく、相手に関心を持たなくてはいけない。アドラー心理学では、“共同体感覚を持つ”と言いますが、自分に向けられた関心を他者に向けることができたら、きっとその恋愛はうまくいきます」(哲学者 岸見一郎先生)

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相手に関心が持てるようになるには、具体的にどのようなことをしたらいいのでしょう?

「相手と一日一緒にいて『たくさん喋ったなあ』と思ったら、相手はウンザリしています。相手の話を聞かず自分の話ばかりしていた、ということですから。そうではなく、『今日は話し足りなかったな』と思うくらいでちょうどいい。メールのやり取りも同じです。自分のことばかり話す人というのは、相手は自分の期待を満たすために生きている、と思っているのです。だから期待に応えてくれなかったときに怒る。その自分への関心を、他者に向けてほしいのです。つまり、『私だけでなく相手も自分の話しをしたいに違いない』ということに思い当たれるかどうか。そんなに難しいことではないはずです」(哲学者 岸見一郎先生)

とはいえ、そもそも自分が人の話を聞いていないということに気づいていない人も多いはず。そんな人はどうしたらいい?

「まずは相手のことを聞きましょう。そのようにして、“相手の関心”に関心を持つのです。新しく付き合い始めた人に『アナタはどんな本を読むの?』、『アナタはどんな音楽を聴くの?』と聞く。そういった会話から始めると良いですよ。ただし聞くだけ聞いて、『ふーん』で終わってはいけません。相手が答えた本や音楽が自分の知らないものでも、『読んでみようかな』『聴いてみようかな』と思える人が、“相手に関心がある人”なのです。そうやって関心を持ってもらえたら相手も嬉しいと思うでしょうし、そういう恋愛はきっとうまくいくと思います」(哲学者 岸見一郎先生)


A “相手の関心”に関心を持つことが不可欠です

よく恋愛相手に求めるものについて、「価値観が同じ人がいい」と言葉を耳にします。でも岸見先生は「それは多分違う」と言います。

「自分がまったく聞いたこともないような本を読んでいる人のほうが、恋愛関係はうまくいくでしょう。なぜなら世界が拡がるからです。たとえば密室で二人で過ごしたとき、似た価値観の者同士だと、相手が何を考えているか手に取るようにわかってしまい、しんどいものです。恋愛は、逆のほうがいい。『そんなふうに思うのか!』という発見が醍醐味ですから。そうすると人生は拡がっていく。そのためにも、“相手の関心”に関心を持つことが不可欠なのです」

「本当にこの人でいいの?」と結婚を迷っている女性は多いと思います。でも相手を判断する前に、まずは自分が相手を愛することが大事。そのためにも、“相手の関心”に関心を向けて。そうすれば、おのずと答えは見えてくることでしょう。

岸見一郎 哲学者

1956年生まれ。京都府出身。日本アドラー心理学会認定カウンセラー顧問。京都大学大学院博士課程満期退学。専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学の研究を始める。2013年に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)を刊行すると一躍話題に。続編『幸せになる勇気』とあわせた“勇気”シリーズは、現在200万部を超えるベストセラーとなっている。他に、初の恋愛論を綴った『愛とためらいの哲学』(PHP新書)など。

『愛とためらいの哲学』929円 PHP新書 
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HOLICS編集部

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