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本の世界にトリップする!週末、温泉旅館で読みたい至福の5冊♡

LIFESTYLE FRaU編集部 2017.10.12

日常を忘れられるところが共通している“温泉”と“読書”は相性が抜群! 温泉旅館は、部屋の広縁にラウンジ、中庭など読書に最適な場所がたくさんあるし、ゆっくりと温泉に浸かり本を読みふければ、その本の世界にどっぷりとハマれること間違いなしです。そこで今回は、書評家・杉江松恋さんに温泉旅館で読むにふさわしい5冊を選書してもらいました。次の休みはぜひ、本を旅のおともに温泉旅館へ行ってみてください。

気のおけない仲間との女子会のような小説

『あの家に暮らす四人の女』三浦しをん ¥1500(中央公論新社)

どこか生活感を欠いてこの世になんとなく生きているように見える母・牧田鶴代と、同じ家でずるずると暮らし続ける娘・佐知、そしてなりゆきで同居するようになった雪乃と多恵美。彼女たち四人のかしましくも穏やかな生活を描いた小説です。牧田家には時折おかしな出来事も持ち上がるのだが、すぐに日常がそれを飲み込んで元に戻していく。そのリズムが各駅停車に乗っているようであり、旅の合間合間にページを開くと心地よく楽しめるはずです。

もっと温泉通いしたくなる、息抜きエッセイ

『ちゃっかり温泉』 久住昌之 画・和泉晴紀 ¥1300(カンゼン)

やりかけの仕事を放り出して温泉で汗を流し、湯上がりにはもちろんビールと気取らないつまみで快適なひとときを過ごす。『孤独のグルメ』原作で知られる作者が、「ひとさまが働いている時間帯に自分だけちゃっかり」をテーマに連作したエッセイ集です。取り上げられているのは箱根湯本を別にすれば、ほとんどが東京二十三区内の温泉ばかり。素敵な宿であえてこれを読めば、温泉通いがますます身近に感じられ、さらに足繁く通いたくなるでしょう。

旅の中では、多くの嘘が生まれ、消えていく

『夏の噓』ベルンハルト・シュリンク 訳・松永美穂 ¥2000(新潮クレスト・ブックス)

多くの観光客が去った後のリゾート地で、二人の男女が偶然出会い、食事を共にし、やがてベッドに入ることを意識するようになる。旅先で交わされる小さな嘘の集積を描いた「シーズンオフ」ほか、ドイツ出身の人気作家が「嘘」を切り口に人間関係の機微を描いた七篇が収められています。飛行機の座席で、森の中の家で、父親と一緒の自動車旅行の車内で、次々に嘘が膨らみ、消えていく。旅先での出会いの不思議について改めて考えさせられるのです。

美しい風景には残酷な殺人がよく似合う

『犬神家の一族』横溝正史 ¥680(角川文庫)

信州財界の大立者・犬神佐兵衛が死亡し、その遺産相続人は彼の三人の孫から選ばれることになった。美貌の令嬢・野々宮珠世の愛を射止めた者が勝者となる。だがこの奇妙な決闘のさなか、三人は何者かの手によって次々に殺害されていく。名探偵金田一耕助が活躍するシリーズの一篇で、湖畔の街が舞台となっています。雄大な山麓を背後に頂いた美しい風景と凄惨な殺人事件の対比が際立っており、山の宿に泊まる際にはぜひ携えていってもらいたい作品です。

女帝が描く、リゾート・ミステリーの代表作

『白昼の悪魔』アガサ・クリスティー 訳・鳴海四郎 ¥800(ハヤカワ文庫)

海外にはリゾート地にミステリーを持参するという読書習慣があります。長い旅の間読みふけるのだから、長い長い小説が喜ばれるのです。その代表的な作家が、ミステリーの女王と称されるアガサ・クリスティー。引退した俳優の女性が、ビーチで寛いでいる最中、何者かによって扼殺される。犯人はホテルの滞在客に絞られ、居合わせた探偵エルキュール・ポアロが謎解きに挑むことになるのだ。実在の観光地をモデルにしたスマグラーズ島の情景が見事です。

温泉旅館で本の世界にトリップする贅沢な時間を

「温泉旅館と相性がいい」というテーマでセレクトされた個性豊かな5冊。短篇集を旅のちょっとした時間に読み進めるのもよし、長編ミステリーを温泉旅館にこもって一気読みするものよし。持っていく本に合わせて旅の過ごし方を変えるというのも贅沢ですよね。さぁ、どの本をおともに温泉旅館に行く?

FRaU編集部

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