プロが家作りを頼む人気建築家・伊礼智の「小さくても豊かな家」

LIFESTYLE おとなスタイル編集部 2017.12.13

「誰もが心地よいと思える、小さくても豊かに暮らすことのできる家を、手が届く価格で」。それが建築家・伊礼智(いれいさとし)さんのポリシー。素材も吟味して、住み手とともに育つ家。そんな考えに共鳴して、伊礼さんはプロが依頼する建築家としても有名。今回ご紹介するのも、茨城県で工務店を営む建築のプロ・中山聡一郎さんが建てた、「小さく豊かに暮らす家」です。

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家族3人で暮らす中山さんのご自宅は、1階の床面積が18坪、2階は12坪。小さいです。1階は玄関脇にある土間リビング・LDK、2階は寝室・子供部屋・納戸・バスルーム。水まわりやプライベート空間を2階にまとめました。タイトルの写真は、1階の土間リビング。4m以上の吹き抜け天井で窓は少なく光は抑えめ。そこに中山さんご自慢の薪ストーブが鎮座しています。

中山邸は中に入ると天井の高低、光の陰影、空間の広狭など、コンパクトな外見からは想像できない、さまざまな変化に富んでいます。

8畳ほどの土間リビングの床はテラコッタを使用。窓の切り取り方と天井を高くすることで広々とした空間を演出。光を抑えた中で鮮やかな外の緑がよく映えます。

1階のLDKのリビングがこちら。家の奥に続くLDKは、土間と対照的に天井高が2m10㎝とかなり低め。北と南の大きな窓からは光が燦々と降り注ぎます。窓を開け放つとコンパクトな空間のリビングが外のデッキと繋がり、視界が広がります。

夜は障子で外からの視線を遮り、プライベートを確保。障子は温度調節にも役立つそう。戸袋にはアミつきガラリ戸、ガラス戸も収納されています。

2階ホールの片隅にある中山さんの書斎スペース。長女が小さい頃は、このデスクを共用していました。障子を開けると、土間のリビングが一望できます(写真左)。

和室の寝室は、中山さんの希望でした。琉球畳とやわらかい障子越しの光が、心地よく、空気をきれいにする壁との組み合わせにより、質の高い眠りが得られるそうです。4畳半の狭さが逆に活かされ、茶室風のおこもり感を味わえます。

「我が家のようにコンパクトな家は床、天井、壁などの距離が人と近くなる分、素材選びも大切なポイントになってきます」(中山さん)

昔ながらの日本家屋のように、住み手と一緒に経年変化していく自然素材を、多く使うようにしました。外壁と内壁には調湿や消臭機能もあり、空気を清浄に保つ火山灰を。床材には足あたりのいい無垢の赤松を使用しています。また、人の手が触れやすい玄関やキッチンカウンターの天板に無垢材を使うなど、家全体の手触りの良さも大切にしています。

「無垢の木と相性のいい空調には、私自身が長年取り組んできた自然エネルギーを利用しています」(中山さん)

そして写真のように、中山邸はすべて丸テーブル。限られた空間を圧迫せず、座ったときの程よい距離感が気に入っているそう。

伊礼さんは、この家を"見せない収納”でまとめました。上の写真は、右側はコの字型の3方向収納棚。正面は飾り棚、左横はキッチン収納棚、その奥はお酒用冷蔵庫を収めた収納棚に。棚の場所を1ヵ所にまとめ、部屋の仕切りを兼ねるなどスペースを無駄にしない工夫が家の各所にあります。

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